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アドラー心理学を学ぶママの子育て雑記ブログ
アドラー心理学

どうしてやるの?子どもが困った行動をする4つのパターンと対処法【アドラー式子育て講座②】

子育てをしていると、子どもの行動に困ってしまうことがありますよね。

きょうだいげんかがひどくて…
ほしいものがもらえないと、泣いて叫ぶんです…

そんなとき、皆さんは子どもに対してどう対応していますか?叱りますか?諭しますか?どうすればいいかわからなくて呆然としてしまいますか?

しかし、子どもの困った行動には、対処方法があるのです!

今回は、公認心理師で、長年子どもと関わる仕事をしている私が、アドラー式子育て流の困った行動と対処法について解説します。

この記事を読むことで、

  • 子どもが困った行動をするときを知ることができます
  • 困った行動をするときを知ることができると対応方法が考えられようになります
  • 困った行動への対応方法を知ることができます

子どもの困った行動とは

子どもの困った行動を、アドラー心理学の観点で説明します。

困った行動=あなた(親)が、「困ったな」「いやだな」と感じる行動のことです。

つまり、行動面の目標である「自立」や「社会との調和」という適切な行動ができていないということですよね。ゆえに、ここからは「困った行動」=「不適切な行動」と呼びます。

子どもが困った行動をする4つのパターン

不適切であると知らない

自分の行動が不適切であると知らないパターンです。

学ぶ機会がなかった時などに起こります。

この時は、行動が不適切であると、教えてあげればその行動がやむかもしれません。

例)だいきくんは、初めて美術館に行きました。

だいきくん
だいきくん
わー!!ひろい!!(大きい声)
ママ
ママ
(大きい声出して!困ったな)(そういえば、美術館には初めて来たから静かにすることを知らないんだわ)
ママ
ママ
だいき、美術館では大きな声を出さないのよ。小さい声で話そうね
だいきくん
だいきくん
そうなんだ!わかったよ

どうすればいいのかわからない

自分の行動が不適切であると知っていても、どうすれば適切な行動になるか知らないパターンです。

このようなときは、適切な行動を教えてあげると不適切な行動がなくなるかもしれません。

例)だいきくんは、友達が使っているおもちゃを貸してほしいと思っています。

だいきくん
だいきくん
うわーん!!
ママ
ママ
どうしたの?泣いてるだけじゃわからないよ
だいきくん
だいきくん
あのおもちゃであそびたいの!
ママ
ママ
それならお友達に「貸して」っていうんだよ
だいきくん
だいきくん
それかして

適切な行動をしても望む結果を得られないと思っている

自分の行動が不適切であること、そして適切な行動も知っているが、適切な行動をしても望む結果が得られないと思っているパターンです。

「自分にはできない」「どうせ失敗してしまう」と信じてしまっていて、不適切な行動に走ってしまいます。

例)だいきくんは、学校の宿題をしなければなりません。

だいきくん
だいきくん
(ノートにらくがきをしている)
ママ
ママ
だいき、お絵かきはやめて宿題しなさい
だいきくん
だいきくん
だってわかんないもん(絵を描き続ける)
ママ
ママ
やらないからわからないんだよ。やらないともっとわからなくなるよ
だいきくん
だいきくん
やだ!どうせわかんないもん!

注目や関心を得たい

不適切な行動で注目や関心を得ているパターンです。

このような場合は、子どもの不適切な行動に対して、叱る、罰を与えるなどの「注目」を与えていると、子どもはかえって不適切な行動を繰り返します

例)ママはスマホに夢中です。

だいきくん
だいきくん
わーい!(ゴミ箱を蹴って遊ぶ)
ママ
ママ
ええ!こらっ!だいき!やめなさい!!
だいきくん
だいきくん
うわーん!!

しばらくして・・・ママは再びスマホをいじりだしました。

だいきくん
だいきくん
う~!!(ゴミ箱を蹴る)
ママ
ママ
だいき!またやったの!?ほんとやめて!
だいきくん
だいきくん
うわーん!!

子どもの困った行動への対応方法

まずは困った行動を冷静に観察しよう

子どもが困った行動を起こしたときは、今目の前で起こっている目先の問題を解決することだけでなく、一旦心を落ち着けて、一歩引いて冷静に子どもの行動を観察してみてください。

具体的には

  • 「どんな状況のときに子どもはその行動をするのかな?」
  • 「その行動の前は何があったのかな?」
  • 「その行動の後はどうなったかな?」
  • 「私はどんな対応をしていたのかな?」
  • 「私の対応の効果はどうだったのかな?」

引用元:清野雅子・岡山恵実『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』小学館(2018)

このようなことを考えてみると、どの場合に当てはまるかわかりやすくなるでしょう。

また、答えは子どもが知っています。自分と子どもの関係が良好であれば、4つのパターンのどれなのか聞いてみてもよいかもしれません。

これが対応を考える糸口になります。

教えてあげよう

不適切な行動であることを知らない場合、不適切な行動だとわかっていてもどうすればいいのかわからない様子の時は、教えてあげてください。

案外、それだけで子どもの不適切な行動は収まってしまいます。

子どもなので、教えてもすぐに忘れてしまうこともよくあるので、根気強く教えてあげてくださいね。

また身につくペースは子どもによって異なります。1回ですぐできる子もいれば、30回以上やってようやく身につく子もいます。

大切なのは、子どもの成長スピードでなく、成長することです。

不適切な行動には注目しない

不適切な行動には、注目を与えないでおきましょう。

注目を与えないというのは、「感情を乗せて反応しない」ということです。

例えば、小さな子どもがいたずらしているところを発見して「あー!!」と叫んだら、余計に喜んでやってしまったことはありませんか?

こんなときは、特に反応せず見守るという方法もありますし、感情を乗せず「自分で片付けてね」などと伝えて任せるでも構いません。

 

また、人の注目を得たいと思っている子は、不適切な行動をして、人に注目されると、それで自分の目的を達成してしまっています。そうなると止むことはなさそうですよね。

人の注目を得たくて不適切な行動をする子は、時々います。

実際不適切な行動をして、友達から多くの注目を得たことで何度も繰り返してしまったなんてことも…

ちなみにこの時は、大人がフラットな気持ちで接して問題を大きくしないことで、その後は不適切な行動がなくなりました。

他にも、次にも紹介する適切な行動のときにポジティブな注目を与えたことで、その子の注目されたい欲求を満たすなどの対処も行いました。

この時は、大人も冷静に対応できましたが、時には子どもの不適切な行動へのイライラなどのネガティブな感情がおさまらないときもありますよね。

そんなときは、気持ちが落ち着く工夫をしてください

深呼吸する、その場から離れるなど、自分に合う方法なら何でもいいです。

気持ちが落ち着いた後で、子どもとゆっくりどうすればいいのか一緒にお話しすれば大丈夫ですよ。

ポジティブな注目をしよう

ポジティブな注目=正の注目とは?

ポジティブな注目は、正確には「正の注目」と言います。

正の注目とは、プラスの感情を持って関心を示すことです。

ここで気を付けてほしいのが、「プラスの言葉を口にしていればOK」というわけではありません。

例えば、「よかったね」という言葉を言ってもらえたとします。

親しみや愛情の心から言った「よかったね」であれば、きっと心からの笑顔となっているでしょう。

そんなプラスの感情を持って言われると、言われた側もプラスな気持ちになると想像できますよね。

逆に嫉妬や怒りなどからの「よかったね」は、おそらく声や表情に怒りなどの感情がが混じっているでしょう。

そんなマイナスな感情を持って言われると、言葉の文言はポジティブなのに、言葉以外の所がネガティブという矛盾した態度で、言われた側は混乱します。

実は私も子どものころ多々経験してきたのですが、親にこの矛盾をされると混乱の他にも恐怖や緊張なども感じびくびくするようになってしまいます。

正の注目には「プラスの感情を持って」ということが、とても重要なのです。

適切な行動を見つけたら、正の注目をしよう

どんな小さなことや当たり前のことでもいいです。

子どもが何か適切な行動をしたら、正の注目をしてあげてください。

本当にどんなことでもいいのです。

「ごみを拾ってくれた」「あいさつをしてくれた」「ペンを取ってくれた」「自分の話を聞いてくれた」…適切な行動はそこら中にちりばめられています。

私の経験からですが、不適切な行動を繰り返す子ほど、どんな小さなことでも正の注目をしていくことで、信頼してくれるようになります。

不適切な行動の中にある適切な行動に正の注目をしよう

不適切な行動の中にある適切な行動って??

例えば、子どもが食べ物を床に投げつけてしまったとします。

この時、まずは行動を観察してみます。

すると、自分で食べたかったのに、うまくできなかったためにイライラして投げてしまったとわかりました。

食べ物を投げることは不適切。

しかし、「自分で食べたかった」という意欲は適切ですよね。

なので、「自分で食べたかったんだね。やる気があっていいね!」などと、大人が注目をすることで、子どもは「自分には能力がある」「親は私の仲間だ」と思えるのです。

まとめ

今回は、子どもが困った行動をする4つのパターンと対処法を解説しました。

子どもが困った行動をしたときに、冷静に観察して、4つのうちのどれに当てはまるか考えることで、場当たり的でなく、適切な対処ができるでしょう。

要点まとめ

【子どもが困った行動をする4つのパターン】

  • 不適切であると知らない
  • どうすればいいのかわからない
  • 適切な行動をしても、望む結果が得られないと思っている
  • 注目や関心を得たい

【困った行動への対処法】

  • まずは困った行動を冷静に観察する
  • 知れば不適切な行動がやむときは、教えてあげる
  • 不適切な行動には注目しない

参考文献

  • 『Passage』,野田俊作,有限会社アドラーギルド(2005)
  • 『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』,清野雅子・岡山恵実,小学館(2018)
  • 『マンガでよくわかるアドラー流子育て』宮本秀明,株式会社かんき出版(2015)